宝塚版「モンテ・クリスト伯」あらすじと初演宙組・再演星組配役比較

宝塚星組

星組の全国ツアー公演で再演される宝塚版「モンテ・クリスト伯」。2013年に宙組の凰稀かなめ・実咲凛音トップコンビで初演された作品になります。

礼真琴・舞空瞳トップコンビによる2022年星組再演版の主な配役が発表されたので、あらすじと共に初演とのキャスト比較を更新してみました。

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宝塚版「モンテ・クリスト伯」のあらすじ

『モンテ・クリスト伯』は19世紀フランスの小説家、アレクサンドル・デュマ(大デュマ)による復讐劇です。

主人公エドモン・ダンテス(礼真琴)は若き航海士。新たに船長に選ばれ、恋人メルセデス(舞空瞳)との結婚も決まり、順風満帆な人生を歩んでいました。

しかしそれを妬ましく思う恋敵のフェルナン(瀬央ゆりあ)と同僚のダングラール(輝咲玲央)に、身に覚えのない罪を着せられてしまいます。そこへ検事ヴィルフォール(綺城ひか理)の思惑も重なり、エドモンは終身刑の囚人として投獄され、全てを失います。

獄中でファリア司祭(美稀千種)から様々な知識を授けられたエドモンは、約20年後にようやく脱獄に成功。しかしかつての婚約者メルセデスは、仇であるフェルナンの妻となっていました。

エドモンは「モンテ・クリスト伯爵」と名乗り、密輸船の頭ルイジ・ヴァンパ(天華えま)や乗員ベルツッチオ(暁千星)らの協力を得ながら、自分を嵌めた三悪人のフェルナン、ダングラール、ヴィルフォールへの復讐をはじめます。

やがてエドモンの復讐は、三悪人の妻や子ども達をも巻き込んだ愛憎劇へと展開していきます。

宝塚版「モンテ・クリスト伯」では、メインキャストの主人公とヒロイン、三悪人は若者時代と20年後を演じることになるので、その変化も見どころです。

宝塚版「モンテ・クリスト伯」宙組初演&星組再演キャスト

2022年星組版については、主な配役でまだ出ていない役もあると思われるので、分かり次第追記していきます。

カッコ内は宙組初演での新人公演の配役です。

エドモン・ダンテス(モンテクリスト伯):礼真琴

2013年宙組 凰稀かなめ(愛月ひかる)
2022年星組 礼真琴

ファラオン号の一等航海士。人を疑わない真っ直ぐな若者。モレル海運社長の娘メルセデス(舞空瞳)と婚約し、新たな船長にも選ばれて順風満帆な人生だったが、結婚式当日に三悪人に嵌められて投獄される。

長い獄中生活で様々な知識を習得し、脱獄に成功した後は大金持ちの「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、三悪人たちへの容赦ない復讐を開始する。

メルセデス:舞空瞳

2013年宙組 実咲凛音(花乃まりあ)
2022年星組 舞空瞳

エドモン(礼真琴)の婚約者で、モレル海運社長令嬢だったが、エドモンの投獄後に父の会社も傾き路頭に迷う。

その後、エドモンの仇であるフェルナン(瀬央ゆりあ)と結婚して息子アルベール(稀惺かずと)がいるが、20年後の夫婦仲は良好ではない。

モンテクリスト伯の復讐対象となる三悪人

この作品で個人的に面白いなと思うのが、エドモン・ダンテスを嵌めて復讐対象となる3人の敵役が、全員小者して描かれているところです。

主役と対峙するような大悪党、という感じではなく、グレていたりズルかったり小心だったりという未熟な人間たちで、結託している割に仲は悪く、お互いに弱みを握って脅しあっているような関係性です。

そして20年後には一見成功者になっているようで、実は三悪人それぞれ家族内に問題を抱えていて、というような描かれ方になっています。

フェルナン:瀬央ゆりあ

2013年宙組 朝夏まなと(蒼羽りく)
2022年星組 瀬央ゆりあ

貴族の放蕩息子。腐った性根を叩きなおすべく、父からファラオン号に預けられるが改心せず、悪行をはたらく。

気に入っていたメルセデス(舞空瞳)がエドモン(礼真琴)と婚約したことで、貴族のメンツを潰されたと感じ、エドモンを憎悪している。

20年後には軍隊の中で将軍にまで出世し、貴族院議長となっているが、エドモンから奪って妻にしたメルセデスを大切にはせず、多くの愛人と遊び歩いている。

ダングラール:輝咲玲央

2013年宙組 悠未ひろ(美月悠)
2022年星組 輝咲玲央

モレル海運の会計士。自分よりもエドモン(礼真琴)が船長に出世したことに嫉妬し、フェルナン(瀬央ゆりあ)と共謀してエドモンを罠に嵌める。

20年後は銀行の頭取にまで昇り詰め、若い妻エルミーヌ(音咲いつき)がいるが、母親オービーヌ(白妙なつ)からの圧力と嫁姑問題を抱えている。

ヴィルフォール:綺城ひか理

2013年宙組 蓮水ゆうや(桜木みなと)
2022年星組 綺城ひか理

本来は生真面目な検事だったが、保身のためエドモン(礼真琴)に罪を着せる。

20年後は検事総長に出世している。先妻の娘ヴァランティーヌ(二條華)と、後妻エロイーズ(有沙瞳)と暮らしているが、エロイーズの企みには気づいていない。

モンテクリスト伯の協力者たち

ベルツッチオ:暁千星

2013年宙組 緒月遠麻(風馬翔)
2022年星組 暁千星

密輸船ジュヌ・アメリー号の乗員だったが、掟を破りボスのルイジ・ヴァンパ(天華えま)に成敗されそうになる。そのタイミングで現れたエドモン(礼真琴)を命の恩人と感じ、家令として仕えるようになる。

エドモンことモンテクリスト伯の復讐の片棒を担ぐ一方で、復讐に憑りつかれたエドモンを心配し救いたいと思っている。

宝塚版では、ベルツッチオの描かれ方に大きな特徴があります。モンテクリスト伯の手下というだけに留まらず、復讐の先に何があるのか、というこの物語のテーマを投げかける存在で、三悪人と並ぶ主要な役になっています。

ルイジ・ヴァンパ:天華えま

2013年宙組 七海ひろき(和希そら)
2022年星組 天華えま

密輸船ジュヌ・アメリー号の頭。

脱獄して漂流していたエドモン(礼真琴)を助け、その後の復讐にも協力する。豪快で陽気な良きボス。

ルイジ・ヴァンパの一味はコメディパート担当という感じで、宙組での初演時には色々アドリブなども行われていた記憶があります。

ルイジ・ヴァンパの子分たち

ムハンマド:蒼舞咲歩

2013年宙組 凛城きら(実羚淳)
2022年星組 蒼舞咲歩

ハッサン:夕陽真輝

2013年宙組 松風輝(朝央れん)
2022年星組 夕陽真輝

アリ:鳳真斗愛

2013年宙組 星吹彩翔(貴姿りょう)
2022年星組 鳳真斗愛

ルイジ・ヴァンパ(天華えま)を慕う愉快な子分たち。

それぞれ三悪人の元に潜入し、モンテクリスト伯(礼真琴)の復讐のために動いている。

エデ姫:詩ちづる

2013年宙組 すみれ乃麗(伶美うらら)
2022年星組 詩ちづる

ギリシャの王女だったが、軍人時代のフェルナン(瀬央ゆりあ)に両親を殺害され、自身も奴隷として売られる。

モンテクリスト伯(礼真琴)によって救出され、フェルナンへの復讐に協力する。モンテクリスト伯に思いを寄せている。

シンシア:彩園ひな

2013年宙組 舞花くるみ(愛咲まりあ)
2022年星組 彩園ひな

エデ姫(詩ちづる)の侍女

三悪人の家族

アルベール:稀惺かずと

2013年宙組 愛月ひかる(春瀬央季)
2022年星組 稀惺かずと

フェルナン(瀬央ゆりあ)とメルセデス(舞空瞳)の息子。士官学校に通っている素直で一本気な青年。

モンテクリスト伯(礼真琴)に名誉を傷つけられたと感じ、決闘を申し込む。

オービーヌ:白妙なつ

2013年宙組 鈴奈沙也(実咲凜音)
2022年星組 白妙なつ

ダングラール(輝咲玲央)の母親。息子に跡継ぎができないことで息子の嫁・エルミーヌ(音咲いつき)にキツく当たっている。

エルミーヌ:音咲いつき

2013年宙組 愛花ちさき(愛白もあ)
2022年星組 音咲いつき

ダングラール(輝咲玲央)の若い妻。姑にキツく当たられても健気に耐え忍んでいるようだが…。

エロイーズ:有沙瞳

2013年宙組 純矢ちとせ(瀬音リサ)
2022年星組 有沙瞳

ヴィルフォール(綺城ひか理)の後妻。

色気たっぷりの悪女で、何度も結婚を繰り返している。ダングラール(輝咲玲央)とも繋がりがある。

ノワルティエ:大輝真琴

2013年宙組 天風いぶき(留美絢)
2022年星組 大輝真琴

ヴィルフォール(綺城ひか理)の父。

息子が新政権で働いているにもかかわらず、ナポレオン(既に失脚しエルバ島に流されている)を支持する反政府的な言動を繰り返し、ヴィルフォールを困惑させている。

ヴァランティーヌ:二條華

2013年宙組 瀬音リサ(花咲あいり)
2022年星組 二條華

ヴィルフォール(綺城ひか理)と先妻の心優しい娘。フランツ・デビネー(紘希柚葉)と婚約している。

その他モンテクリスト伯の関係者など

ファリア司祭:美稀千種

2013年宙組 寿つかさ(星吹彩翔)
2022年星組 美稀千種

イタリアの神父・大学者。獄中で出会ったエドモン(礼真琴)に、語学や様々な知識を授ける。

モレル社長:美稀千種

2013年宙組 寿つかさ(星吹彩翔)※ファリア司祭と二役
2022年星組 美稀千種 ※ファリア司祭と二役

エドモン(礼真琴)やダングラール(輝咲玲央)が属するモレル海運の社長で、メルセデス(舞空瞳)の父。

マドレーヌ:紫りら

2013年宙組 大海亜呼(夢涼りあん)
2022年星組 紫りら

メルセデス(舞空瞳)の乳母で、20年後もメルセデスに仕えている。

フランツ・デビネー:紘希柚葉

2013年宙組 美月悠(秋音光)
2022年星組 紘希柚葉

アルベール(稀惺かずと)の士官学校の友人で、ヴァランティーヌ(二條華)の婚約者。

ボーシャン:天希ほまれ

2013年宙組 澄輝さやと(星月梨旺)
2022年星組 天希ほまれ

新聞記者。成功者となっている三悪人にまつわる過去の疑惑を調べている。

アルベール(稀惺かずと)の友人でもある。

イザベル:紅咲梨乃

2013年宙組 愛白もあ(桜音れい)
2022年星組 紅咲梨乃

ボーシャン(天希ほまれ)の同僚の新聞記者で、共に三悪人の疑惑を追う。

カルコント:都優奈

2013年宙組 花音舞(彩花まり)
2022年星組 都優奈

フェルナン(瀬央ゆりあ)とダングラール(輝咲玲央)が溜まり場にしている酒場の女主人。

典獄:遥斗勇帆

2013年宙組 風羽玲亜(朝央れん)
2022年星組 遥斗勇帆

冒頭に登場する、監獄に送られたエドモン(礼真琴)に接する監獄の役人。「ダンテス君、入所記念日おめでとう!」の人。

風車信号手:

2013年宙組 天玲美音(花菱りず*新人公演は「風車信号の女」)
2022年星組 主な配役には名前なし

風車や伝書鳩でメッセージを伝える役人。ルイジ・ヴァンパ(天華えま)に買収されモンテクリスト伯に協力する。

現代アメリカの登場人物たちはカット?

2013年の宙組初演では、現代アメリカの登場人物たちが、観客と一緒に「モンテ・クリスト伯」の物語を追っていくという、他の石田昌也作品でも見たことのある「現代と過去の二重構造」でストーリーが進んでいきました。

『モンテ・クリスト伯』の劇を稽古中のハイスクールの演劇部員(蒼羽りく、風馬翔、桜木みなと、怜美うらら)と顧問の先生(美風舞良)が、時に物語の中に入り込み、「ナポレオン役」としてエドモンと会話をしたり、説明でしか登場しない「フェルナンの父」「先代の船長」などを代わりに演じるという構造でした。

しかし2022年星組再演版では、これらの登場人物が主な配役に記載されていないので、この現代パートはカットされる可能性が高いのかなと思います。

ミス・メアリー:2013年宙組 美風舞良(結乃かなり)

ハイスクールの演劇部顧問

ケント:2013年宙組 蒼羽りく(七生眞希)
ジェニファー:2013年宙組 伶美うらら(瀬戸花まり)
フレディ:2013年宙組 風馬翔(夢月せら)
ディック:2013年宙組 桜木みなと(留依蒔世)

ハイスクールの演劇部員

 

宝塚版「モンテクリスト伯」は悪人悪女など個性的な登場人物が数多く登場します。2022年の再演では星組メンバーがそれぞれの役をどのように演じるのか楽しみです。

星組全国ツアー公演『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante!!』公演情報・期別出演者

ミュージカル・プレイ『モンテ・クリスト伯』
原作/アレクサンドル=デュマ・ペール
脚本・演出/石田 昌也

レビュー・エスパーニャ
『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』
作・演出/藤井 大介

公演期間:
2022年9月1日(木)~9月21日(水)@大阪府、北海道、千葉県、埼玉県、石川県、富山県、神奈川県(公演順)

出演者:
美稀千種(79期)
白妙なつ(90期)
大輝真琴(91期)
輝咲玲央(92期)
礼真琴、紫りら、瀬央ゆりあ(95期)
音咲いつき(96期)
綺城ひか理(97期)
暁千星、有沙瞳、天華えま、夕渚りょう、天希ほまれ(98期)
遥斗勇帆、蒼舞咲歩(99期)
二條華、希沙薫(100期)
夕陽真輝、彩園ひな(101期)
舞空瞳、紅咲梨乃、都優奈、鳳真斗愛(102期)
紘希柚葉、侑蘭粋(103期)
綾音美蘭、御剣海(104期)
詩ちづる、鳳花るりな、稀惺かずと、星影なな(105期)
乙華菜乃、飛翠真凜、樹澄せいや(106期)

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