宙組で再演「バロンの末裔」あらすじと登場人物・月組初演とのキャスト比較

宝塚宙組

宙組全国ツアー公演で再演される「バロンの末裔」の配役が発表されました。

先日改めて月組初演版「バロンの末裔」を見返してみましたが、ストーリーも各キャラクターもしっかりしていて、良い作品だなと。

今回25年振りに宙組で再演されるということで、「バロンの末裔」のあらすじと、登場人物を私なりにまとめてみました。

 

 

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「バロンの末裔」あらすじ

20世紀初頭、スコットランドの男爵家の次男で今は軍隊に身を置くエドワード(真風涼帆)の元に、双子の兄・ローレンス(真風涼帆・二役)が病に倒れたとの知らせが入る。

 

エドワードが急いで故郷に戻ってみると、ボールトン男爵家の財産はローレンスが相場取引で作った借金の抵当に入っており、明日にでも銀行に差し押さえられてもおかしくない事態となっていた。

 

エドワードは抵当権を持つ銀行の頭取・ウィリアム(瑠風輝)に、差し押さえの期限を延ばしてくれるよう頼むが、断られてしまう。

堅実で小心者の兄がなぜ大きな借金をしてまで相場にのめりこんだのか疑問に思ったエドワードは、軍隊時代の友人リチャード(桜木みなと)とその恋人ヘレン(山吹ひばり)の助けも借りて調べてみることにする。

 

エドワードの昔の想い人であるキャサリン(潤花)は、今は兄ローレンスの婚約者として献身的に看病をしていた。破産し無一文になる兄との結婚でキャサリンが不幸になるのを見たくないエドワードは、婚約を解消するように言うが、キャサリンはある理由からそれを拒む。

 

そしてエドワードとキャサリンが雨宿りに寄ったボールトン家の雑用係・ヘンリー(亜音有星)の家で、ボールトン家の領地に関する重大な事実が判明する。

「バロンの末裔」登場人物とキャスト

登場人物のキャラクターは月組初演時の印象なので、宙組での上演時には設定や役作りが変わる可能性もあると思います。

月組()内は新人公演での配役になります。

 

エドワード/ローレンス

1996年月組 久世星佳(成瀬こうき)

2021年宙組 真風涼帆

 

エドワード

スコットランドのボールトン男爵家の次男。

家督を継げないため家を出て軍隊に入っている。少しぶっきらぼうなところがある。

双子の兄ローレンスに対しては複雑な思いを抱えていて、兄の頼りなさに苛立ちを見せることも。幼馴染で今は兄の婚約者であるキャサリンに昔思いを寄せていた。

 

ローレンス 

エドワードの双子の兄、現・ボールトン男爵家の当主。善良だが世間知らずで小心者。

穀物相場に金をつぎ込んでボールトン家の財産を失ったことを気に病み、体調を崩している。

 

キャサリン

1996年月組 風花舞(千紘れいか)

2021年宙組 潤花

 

ローレンスの婚約者で、エドワードとも幼馴染。

伯爵家の血を引く令嬢だが、ボールトン家の財政状況を知った上で、献身的にローレンスの看病を続けている。

 

リチャード

1996年月組 真琴つばさ(樹里咲穂)

2021年宙組 桜木みなと

 

エドワードの軍隊での友人。自分の夢のために資金が必要で、エドワードが男爵家を継げば金を借りられるのではと期待して、スコットランドのボールトン家に押しかけてくる。

少しお調子者で、コメディパート担当。

 

ウィリアム

1996年月組 姿月あさと(水夏希)

2021年宙組 瑠風輝

 

銀行の若き頭取。父親から事業を引き継いだばかり。

これからは貴族ではない自分たちが活躍する新しい時代になると自覚し、事業を拡大していこうとしている野心家。その一方で人を騙したり裏切ったりすることは嫌う筋の通った人物。

 

ヘンリー

1996年月組 汐風幸(大和悠河)

2021年宙組 亜音有星

 

ボールトン家の雑用係の若者。丁寧な言葉遣いが出来ずによく怒られている。

父はボールトン家に長年仕えていた庭師。雉撃ちに出て雨に降られそうになったエドワードとキャサリンを自宅に連れて行く。

ヘンリーは初演のプログラムなどで「領地に住む羊飼い」と説明されていますが、劇中のセリフでは「お屋敷の雑役のヘンリー」と名乗っています。

ヘレン

1996年月組 千紘れいか(西條三恵)

2021年宙組 山吹ひばり

 

リチャードの恋人。

快活なキャラクターで、リチャードと一緒にボールトン家にやって来る。

ヘレンはリチャードと歌う場面もあり、娘役2番手という感じのポジションです。

 

ボールトン家に仕える登場人物たち

ジョージ

1996年月組 汝鳥伶(高翔みず希)

2021年宙組 寿つかさ

ボールトン家の執事

 

ミセス・サーティーズ

1996年月組 梨花ますみ(星野瞳)

2021年宙組 小春乃さよ

ボールトン家のメイド頭

 

ローバック

1996年月組 真山葉瑠(まほろば遊)

2021年宙組 秋音光

ボールトン家の会計士だが、ウィリアムの銀行側とも繋がりがある様子

 

スティーブンソン

1996年月組 樹里咲穂(越乃リュウ)

2021年宙組 優希しおん

ケネス

1996年月組 成瀬こうき(苑みかげ)

2021年宙組 真白悠希

ボールトン家の従僕

スティーブンソンとケネスは若手男役の役という感じで、台詞はほとんど無いですが、ちょこちょこと目立つ場面に2人セットで出てきます。

 

エミリ

1996年月組 夏妃真美(南城ひかり)

2021年宙組 花菱りず

ボールトン家のメイド

ボールトン家のメイドは他にもたくさんいて、1人ずつ名前を呼ばれたり名乗る場面がありますが、エミリはそれ以外の場面でもセリフがあります。

フローラ 湖々さくら
マーガレット 水音志保
アンナ 栞菜 ひまり

この3人もボールトン家のメイドです。

ウィリアムの銀行側の登場人物たち

トーマス

1996年月組 未沙のえる(名城あおい)

2021年宙組 凛城きら

ウィリアムの父。銀行の創業者で現・会長。事業は息子に譲ったものの、今でもオフィスに出入りして色々と口を出す。特にボールトン家の領地を早く手に入れようと執着している。

 

シャーロット

1996年月組 夏河ゆら(檀れい)

2021年宙組 愛未サラ

トーマスの秘書兼愛人。色々と騒がしい。

 

ブリンクリー

1996年月組 嘉月絵里(大空祐飛)

2021年宙組 鷹翔千空

ウィリアムの秘書。ウィリアムに対し忠実で、その父トーマスにはつれない態度を取る。

 

イングリッド

1996年月組 美原志帆(水沢葉月)

2021年宙組 水音志保

ウィリアムの銀行の客。大口の預金に繋がるかもしれないとウィリアムが力を入れている相手。

 

ヘンリーの家族

ジェラルド

1996年月組 大峯麻友(鳴海じゅん)

2021年宙組 穂稀せり

ヘンリーの父で、ボールトン家に長年仕えていた庭師。今は体を悪くして寝込みがち。

 

レイチェル

1996年月組 那津乃咲(瑠菜まり)

2021年宙組 栞菜ひまり

ヘンリーの妹

その他(不明)の登場人物

ヘインズ

1996年月組 光樹すばる(新人公演記載なし)

2021年宙組 水香依千

エドワードが所属する軍隊の軍人

 

ハリントン

1996年月組 (記載なし)

2021年宙組 春瀬央季

宙組の配役でハリントンという役だけ月組版に記載がなく、どの役なのか現時点では不明です。

可能性としてはエドワードの軍人仲間の一人か、ウィリアムの銀行の行員あたりかな?と想像しています。

 

 

「バロンの末裔」はストーリーやキャラクターが良いだけでなく、「雉撃ちの丘」という名場面や「I Wish」という名曲もあり、見応えのある作品です。

主軸になる事件の解決自体は割とこじんまりしているのも、正塚作品らしいですよね。

 

主役のエドワードとローレンスの1人二役はかなりハードそうですが、真風涼帆がどのように演じ分けるのかも見どころだなと。

 

今回25年振りの再演ということで、今の宙組でどのような「バロンの末裔」が見られるのか、楽しみにしたいと思います。